大学のサークルで
ずっと前、大学のサークルに入っていた1年目だった私は、お友だちを増やすのが楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。
ある特別な企画に参加できず悔しい思いをしていたのですが、その企画に参加したお友達から楽しそうな写真を見せてもらい、一人の男の子に注目しました。
「わ~この子が噂の、アンパンマン?」
ほっぺがプクッとしている愛らしい感じの男の子でした。
とても優しくてすごくいい子だって、参加した女子のメンバーに人気がありました。
私も早くお友達になりた~い、って思っていましたが、突然数ヵ月後悲しい知らせがありました。
サークルの人からの連絡で、彼が交通事故でおなくなりになったと・・・。
衝撃が走りました。まだ18歳、同じ歳で、これから自分の人生を切り開いていくっていう時に、なんてかわいそうなんだろう。みんなに人気があった彼、きっとサークルでも大切な存在になっただろうし、勉強も仕事も結婚もして・・・と、まだあった事もないのに、私は一日中、なくなったその子のことが頭から離れませんでした。
ずっと、ずっと、気になって仕方なかった。
かわいそうで涙も出てきた。
夜、眠る時もそのことを考えていました。
思春期からよく金縛りにあうことがありましたが、この時も偶然なのか金縛りにあいました。半ば諦めていたし、慣れていたのでなんとも思っていなかったのですが、このときは違っていた。声が聞こえてきたんです。
「ぼくのこと、すきなの?」
?!!
ちがうちがうちがうちがう!そうじゃなくて、なんか、え~っと・・・・、そういうんじゃない!っと言い訳した私でした。金縛りは少しで止みました。
それ以来、彼の存在は私の頭のどこかにありますよ。
でも彼のことを思って金縛りにあうことは、一度もありません。