ソレを受け継いで

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うちの母系は皆、かなりあの力が強いのですが、
父も結構、『見える・聞こえる』方。
そんな両親から生まれた おいらと弟も当然ながら(?)
しっかりソレを受け継いでいます。

さて、話は幼少期のものなんですが、
おいらが6歳、弟が4歳だったと思います。
当時は公団住まいだったんですが、その団地に前の団地から
越して来て、最初の夏。
台風の夜でした。
台風とか雷の好きな子供って結構、居ますよね?
おいら達 兄弟もそうで、両親より先に銭湯から帰った
2人はガラス戸越しにベランダの向う、
荒天の住宅街を キャッキャッ 騒ぎながら眺めていました。

向かいの団地に同級生の友達が住んでいたので
その子の部屋の方へ目をやると、
彼も同じ様に外を眺めていました。
直に目が合い、互いに手を振り合ってると弟も手を振る。
『あぁ、気が付いたんか?』と弟の横顔を見遣ると
何処かおかしい。

……?

視線の向かう先がおいらと違い、
かなり上向きだったんですよ。
それで『何処を見てるんやろ?』と
視線の先をなぞると、向かいの団地の屋上なんです。

…で、弟が誰に手を振っているのかは直ぐ判りました。

屋上の貯水タンク?の辺りに白っぽい浴衣みたいなのを着た
40~50歳位のオバチャンが、
こちら向きに佇んでたんです。

今、考えると台風の夜にそんな場所に、
(いや、どんな時でも)そんな出達の女性が居るコト自体、
物凄く異常なんですけど…
まぁ、ソコは子供。其の異常な条件には疑問を持たず、
2人して『何してるんやろ~?』とか
能天気な疑問をぶつけ合ってたんです。

手を振り掛けても一向にオバチャンは気付いてくれないので
取り敢えず『何してるのか観察しよう』と
じーーーーーー……、と眺め続けて暫くすると
銭湯から両親が帰ってきました。

おいらは先に部屋に入ってきた父に
『アレ 何してるん?』と尋ねました。
『どれや?』と おいら達が指差しても全然、
見付けられない様子でしたが、
一寸の間を置いて母が凄い勢いで部屋に駆け込み、
カーテンをシャッ!と閉めたんです。
訳が解らず、また外を覗こうとすると
物凄い剣幕で『アカン!見るなッ!!』と怒鳴られました。
余りの迫力に弟は泣き出し、おいらも完全に竦みました。
父もキョトンと驚いた表情をしていたのを覚えています。

其の晩は何度尋ねても
母は『いいから早よ寝なさい。』としか言いませんでした。

それから数年して随分、分別も付く様になった頃、
何かの拍子に台風の晩のコトを思い出した折に、
また母に尋ねたんです。
『アレはな、この世の者やかった。
あの時、気付かれて…
運が悪かったら“呼ばれて”たかも知れへんかった。
それにな、○○ちゃん(おいら)は未だ見た事ないから
知らんやろぅけど、あの人が着てた服は
“死装束”ゆうて、死んだ人がお棺に入る時に
着るモンなんやで。』
その返答に疑問は解けたけど、
『無知って怖い・無邪気って怖い』と ほんの一昔前の
おいら達自身に身震いしました。

余談ですが、父は能力の系統が違うらしく
『夢見(夢枕や予知)』みたいなモノに敏感で
直接 見るコトは少ないみたいです。

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