一寸ババア

既読ボタン
  • 既読 (0)
スポンサードリンク

ある静かな温泉宿で惨劇が起きた。
トイレで宿泊客女性の惨殺死体が見つかったのだ。
女性の死体は、鋭利な小さい刃物でめった刺しにされていたり、えぐり取られていたりとひどい有様だった。
そのうえ、トイレには鍵がかかっており、この密室殺人に警察も急いで対応した。

この事件を聞いて震え上がった人間が一人いた。犯人ではない。
その男はこのトイレに小型のビデオカメラを設置して隠し撮りを行っていた男であった。
このまま捜査が進めば自分が設置したビデオカメラが発見されて自分も捕まってしまうだろう。
もしかしたら殺人の容疑もかかってしまうかもしれない。

思いつめた彼は警察に自首し、すべてを話した。盗撮に使ったたビデオカメラは発見された。
この盗撮男の行動は犯罪であるが、事件の捜査には重要な手がかりになった。
このトイレを盗撮したビデオテープには、被害者女性も写っているはずである。必然的に犯人も写っているはずで、どのような状況でこの殺人が行われたかを知ることができるのだ。

さっそくビデオデッキにテープを入れて検証が始まった。
思ったとおり、被害者女性は写っており、用を足すシーンがテレビに映し出された。

そして女性が用を足し終えて立ち上がった瞬間に、トイレの窓から小さいシルエットが入ってきた。
なんとそれは小さな老婆であった。手には針のようなものを持っている。
その老婆はものすごいスピードで女性の体をめった刺しにして、肉をえぐり取った。

あまりの状況にビデオの前であっけにとられる捜査員。

倒れて動かなくなった女性の横で、老婆はものすごい形相でこちらを―つまりカメラのほうを睨んでこう言った。
「次はおまえの番だよ」
そして、捜査員のいる部屋の天井がゴトリと音を立てた。

スポンサードリンク
既読ボタン
  • 既読 (0)

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ