学生寮 No.1

既読ボタン
  • 既読 (0)
スポンサードリンク

あれは、大学に入学した年でした。

2年前に改築されたばかりの学生寮に入居が決まりました。

私は、これから迎えるキャンパスライフに想いを馳せていました。

寮生はみな遠方から進学した子ばかりで、
個室でも一緒に過ごす時間が多いため、
仲良くなるのも早く、
楽しい時間を過ごしていました。

入学式を終えると、
大学構内は新歓行事でとても賑わいます。

私も友人たちと、
サークルや、隣の男子寮のコンパに参加し、
なれないお酒を飲んだり、
高校までとは違った大学生らしい雰囲気を楽しんでいました。

そんなある日のことです。

その日も、男子寮の寮生と、男子寮の和室で飲んで、

ユリと一緒に自室のある4階まで、階段を登り始めました。

少し飲み過ぎた私たちは、
階段を登るのも一苦労。

何とか三階まで登り、4階の踊り場を目指します。

すると、真ん中辺りまで来たら、視線を感じ立ち止まりました。

(なんだろ?ユリは右にいるのに)

ユリも気づいたらしく、立ち止まっています。

ユリと顔を見合わせたとき、

正確にはユリの顔をみると、
ユリの視線は私の後方に固まって、微かに震えています。

「カ・・・カナ?
あれ・・・
あれ見てexclamation ×2」

かすれた声で、精一杯絞り出すようにユリがいいます。

私は振り返ると、
階段のステップの裏側
下の階段の天井部分に

長い、振り乱れた髪の女が、しがみついて
私たちを睨み付けているのです。

私たちは、あまりの光景に、震えながら立ち尽くしているしかなく、
足も動かないし、叫ぶにも声が出ません。

「あ・あぁ・・・」
二人して、そんな声を出しながら、固まっていると、
4階のドアが開く音がしました。

同時に、女は吸い込まれるように消えました。

ユリと顔を見合わせ、過ぎ去った恐怖に震えていると、
上から先輩が降りてきました。

カスミ先輩に事情を話すと、
「あぁ・・・
トモコも同じこと言ってたなぁ・・・
気にしないし?
まだまだあるんだから・・・」

そういうと、カスミ先輩は浴場へ向かって行きました。

新しさと裏腹に
古よりの恐怖
この先私は無事に過ごせるのか不安です。

スポンサードリンク
既読ボタン
  • 既読 (0)

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ