短大の寮に

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それは短大の寮に入っていたときのこと。
そこは門限もお風呂も夜の11時迄で、その夜飲み会に参加していた私は門限ギリギリに戻った為にお風呂に入れず、かと言ってタバコ臭くなった髪に我慢も出来なかったもので、洗面所で髪を洗っていました。
ドアを開けて正面の洗面台が私のお気に入りの場所だったので、その日もそこで洗髪していたのですが、おもいっきりシャンプーが泡立っていて顔も上げられない状態のときに、誰かがドアを開けて入ってきました。
その寮では、寮内で誰かに会った場合には必ず挨拶をするのがマナーになっていたので、私も「こんばんは」と声をかけたのですが返事はありませんでした。その「誰か」は入ってきてからL字型になっている洗面台の左のほうに行き、蛇口を開けて何かを始めた様子でしたが、屈んで頭を洗っている私には、そのままでは姿は確認出来ません。
寮内にそんな無作法な人が居るとは思いもしなかったもので、ちょっとムッとしつつ泡を軽く洗い流し、それが誰なのか見てやろうと顔を上げると・・・。

そこには誰も居ませんでした。
水だけが、蛇口から物凄い勢いで流れていました。

洗面所からは別のドアを通って隣接するトイレにも行けるので、慌ててそちらを全て確認しましたが、どこも空で中に人は居ませんでした。
思い返せば外に出るドアも、トイレに通じるドアも、開閉の際にはギギーッとウルサイ音がするのですが、それ(誰かが出て行く音)を聞いた覚えがありません。なのに、そこには誰の姿も無く・・・。
急に全身に鳥肌が立つのを覚えた私は、それでも流れっぱなしの蛇口を急いで閉め(←全開になってました・・・)、洗髪もそこそこに慌てて洗面所を飛び出して部屋に戻りました。
部屋に居たルームメイトやその友人たちに震えながらこの話をしても、誰も信じてはくれませんでしたが・・・。

そのテのウワサがいろいろある寮でしたが、実際にあの寮でそういう体験をしたのは、あれが最初で最後でした。

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